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■ ご注意 ■
98年に多摩ニュータウンの地域情報サイト用に書いたものです。
書いた当時高校生でしたので見苦しい文章である事はご理解願います。
名称に関する部分を一部修正しましたが、数字はそのままです。(2002.10.28)

シンガポールは多民族・複合文化国家
シンガポールはなぜ団地が多いのか
自動車事情
交通網
団地の室内
スーパー/デパート
歩道
洗濯物の干し方
団地の室内
ヴォイドデッキ
駐車場
商店街
屋台村
市場
一戸建て住宅
今もなお建設中
新しい地区の町並み


■シンガポールは多民族・複合文化国家
シンガポールの人口298万7000人のうち中国系が76%・マレー系が15%・インド系が7%・その他が1%である。それら民族が異なる文化・宗教・言語を持っているが、民族闘争のようなものは全く起こっていない、彼らは民族意識よりも「シンガポール人」としての意識の方が強いようである。

■シンガポールはなぜ団地が多いのか
シンガポールの団地は、ほとんどがHDBフラットという公営住宅である。政府がHDBフラットの建設を進める大きな理由は狭い国土を有効に活用する為である。HDBフラットは「ひとつの棟の住民の何%が中国系でないとならない」といったように細かに決められている為、各民族がバラバラに住んでいる。政府は各民族をバラバラにすることで民族意識を押さえようとしているようである。

■自動車事情
政府は狭い国土が自動車であふれないようにする為に自動車に200%の関税をかけている。シンガポール国内に自動車メーカーがない為すべての自動車に関税が課せられることになる上、自動車を所有する為の権利書であるCOEも必要である。COEは一定数しかない為時価(98年夏ではおよそ300万円)である。それでも、新しいモデルが発表されると予約が殺到するそうだ。一般的な乗用車はほとんどが日本車で高級車はドイツ車が多いようである。その他わずかであるがマレーシアや韓国の車も見られる。

■交通網
シンガポールの交通網は非常によく整備されていてMRT(Mass Rapid Transist)とバスでほとんどの地域がカバーされている。

●バス
非常に長い路線がたくさんあり、ひとつのバス停に停車するバスだけでもいろいろな方向へ向かうものがある。たとえば、郊外の住宅地から中心部のオフィス街までバスだけで移動しようと思えば乗り換えすることなく行くことができる。路線が複雑な為、観光客が使いこなすにはかなり難しいが使いこなせれば非常に便利である。また、バスの車両は2階建ても多く走っている。料金は非常に安価で最高金額で1S$50¢(=約120円)である。


二階建てバス

●MRT
MRTは南北線と東西線があり、環状線状に整備されていてかなり大きな範囲をカバーしている。完全にコンピュータ制御で駅も無人である。また、車内は非常に清潔でゆれも少なくとても快適である。非常に料金が安い。このくらい安くて便利な交通網が整備されていれば車がない生活も定着するのでは無いかと思う。


(左)MRT車内/(右)MRTの駅

■スーパー/デパート
市場や商店街を利用することが多い様で、住宅地の中に大型のスーパーはあまり見当たらない。住宅街の中は市場や商店街が点在しており非常に活気がある。昔ながらのスタイルを守りながら新しい街作りをしているのもシンガポールのニュータウンの特徴だと思う。デパートは中心部にたくさんある。驚いたことに日系のデパートが非常に多い、日系のデパートの一部では日本の生鮮食料品から雑貨まで扱っておりまるで日本に居るような気分になる。在住の日本人は約3万人でたった全体の約1%であるのにこれだけ日本製品を扱っているのは現地の人にも売れるのだろう。


西友とパルコが入っているビル

■歩道
シンガポールの歩道は、道の両側が広々としていて歩道が芝生に囲まれていたり、公園のように整備されていてとても奇麗である。しかし、多摩ニュータウンのような自動車と完全に隔離した遊歩道の整備はされていないようである。また、日本と同様歩道橋も存在するが、日本の歩道橋と違い花が咲き乱れていて非常に奇麗である。


(左)車道横の歩道/(右)花が咲き乱れる歩道橋

■洗濯物の干し方
同じ団地でもベランダのある家はベランダに干し(これは日本と変わらない)ベランダのない家は窓から長い棒を一本出しその棒に洗濯物を干す、後者はまるで香港のような風景である。


ある団地の風景

■団地の室内
室内の床は、タイルや石(木もある)でできている。民族によってはその上にじゅうたんを張って使うと言う。窓やドアには鉄格子のような物がついていてドアや窓を安全に空けっぱなしにできるようになっている。南国ならではの工夫だろうか。


鉄格子のついたドア

■ヴォイドデッキ
HDBフラットの一階はヴォイドデッキと呼ばれる壁の無いホールのような構造になっていて、いろいろな目的に使われている。私が覗いたある団地では、お年寄りの人が7〜8人集まってカードゲームをしていたり、若い人が集まって話し込んでいた。コミュニケーションの場としての役割だけでなく民族によっては冠婚葬祭に使うそうだ。多摩ニュータウンにもコミュニケーションの場として自由に使えるところがもっと合った方が良いように思う。


一階のホール

■駐車場
古い地区は、建物と建物の隙間に作られている普通のものだが、新しい地区では立体駐車場が使われている。立体駐車場は街の景観にあった奇麗なつくりになっていて違和感はない。


団地内の立体駐車場

■商店街
シンガポールの団地の中にも商店街のようなものが存在する。形式はほとんど多摩ニュータウンの商店街と変わらないが活気があり、空き店舗はまず見当たらない。コンビニが商店街に出店していることもあります(多摩ニュータウンではありえません)。


商店街

■ホーカーズセンター(屋台村)
ホーカーズセンターと呼ばれる屋台村のようなものが団地の中に点在する。屋根つきの開放的な大きな建物の中に、屋台がたくさん出店しており、椅子・テーブルがその廻りに用意されている。椅子テーブルはすべて共有でいろいろな屋台から買ってきたものを組み合わせて食事をするといったようなことが可能である。値段は非常に安価であり、シンガポール人は朝食をほとんどこの屋台村で済ますという。スロープや手すり、身障者優先席などの身障者用の対策がしっかりと打たれており驚いてしまった。


(左)ホーカーズセンターの内部/(右)外観

■市場
大きな建物の中にたくさんの小さい専門店が出店しており、生鮮食料品から服や花などいろいろなものが売られている。基本的に商品は包装されていないので日本のようにごみがたくさん出ることはない。


(左)市場の内部/(右)市場の外見

■一戸建て住宅
高層住宅が多いと言っても、一戸建てが無いわけではない。やはり一戸建てはかなりのお金持ちで無いと住めない。たいてい一戸建ての家にはマレー系の女の子が住みこみのお手伝いさんとして雇われている。


戸建ての住宅街

■今もなお建設中
国中の至る所に団地が見られるが今もなお建設が進んでいる。写真は北部のニュータウンで撮影したものだが、この辺は至る所で団地を新築中で建設ラッシュのようだ。


建設中の団地

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